「ムカデ人間」悪魔的所業をまざまざと見せつけられる狂気の映画
こんにちは、先日ムカデ人間を見ましたので、感想を書きたいと思います。
ちなみに、こちらの映画は我が嫁に薦められて観ました。
そんな感性を持っている嫁が僕は好きです。
マジで勘弁してください。
トレイラー
放せや、コラァ!!
作品情報
タイトル(原題) | ムカデ人間 |
公開年 | 2009 |
上映時間 | 90分 |
製作国 | オランダ |
監督 | トム・シックス |
脚本 | トム・シックス |
ジャンル | スリラー |
主要キャスト | ディーター・ラーザー アシュリー・C・ウィリアムズ アシュリン・イェニー 北村昭博 アンドレアス・ロイボルト |
配信サイト | レンタルのみ |
あらすじ
かつてシャム双生児の分離手術の名医であったドイツ人のヨーゼフ・ハイター博士は、これまで自身が行ってきた分離手術とは反対に、人間の口と肛門を繋げて「ムカデ人間」を創造する密かな願望を抱いていた。
ある日、旅行中のアメリカ人女性リンジーとジェニーが車で移動中にタイヤがパンクし、ハイター博士の家に救助を求めてくる。
ハイター博士は願望を実現すべく、何も知らない二人を快く迎え入れ、自身が捕らえた日本人のカツローを加えたムカデ人間の製作に乗り出す。
見どころ
- ハイター博士の狂気
- 美女二人
- 北村昭博のヤクザ演技(放せや、コラァ!)
- そして繋がれる3人
俳優
ディーター・ラーザー(ハイター博士)
シャム双生児分離手術の専門医。ムカデ人間を作ることが生涯の夢。
sawのジグソー然り、街中で会ったら思わず逃げ出してしまいそうなキャラクターです。顔が怖い。狂気の博士。
アシュリー・C・ウィリアムズ(リンジー)
繋がれる女性A。真ん中か後ろのどちらかは覚えていませんが、どちらにせよ絶望しかないので、どちらでもいいです。
ちなみに、この方レイプされた女性の復讐劇を描いた映画「アイ・スピット・オン・ユア・グレイブ・アナザー」にも出演されています。
アシュリン・イェニー(ジェニー)
繋がれる女性B。真ん中か後ろかは覚えていませんが、そんなことはry
ちなみに次回作の2では本人役として出演されています。
ノリノリですね。
北村昭博(カツロー)
繋がれる男性。先頭のため、一番ましと言えばましなポジション。
拘束された際に関西弁で「放せや、コラァ!」や「殺すぞ、テメェ!」などの暴言を吐く過激な性格。
かと思えば、繋がれた後にウンチをする際、「ごめんよ、ごめんよ」と後ろの女性に泣きながら謝る癒し系(でもウンチはする)。
彼がいなかったら、この映画は成り立ちません。
感想(ネタバレなし)
興味本位だけで見ることは絶対にオススメしない映画です。
北村昭博のヤクザ演技が微笑ましく、そこだけは和みます。
この手の映画で、被害者の逃走の成功をこれほど祈った作品はありません。
見るだけで脳裏に深く焼き付いてしまうので、見たくないなら見ないに越したことはありません。
でも、だからこそ見るだけでネタになる美味しい映画でもあります。
感想(ネタバレあり)
悪魔的所業をまざまざと見せつけられる狂気の映画
「人の肛門と口をつなげていけばムカデ人間が出来上がるんじゃないか?」
そんな人間の尊厳をまるっきり無視した悪魔的所業をまざまざと見せつけられる映画。
発想そのものが狂人の域に達していますが、それを実際に映像化してしまった監督の狂気と行動力には脱帽せざるを得ません。
映像としてそこまで過激な描写はありません
「肛門と口を縫い付けられた3人の人間がいる」時点で、過激以外の何物でもないですが、それでも想像していた程のグロ描写はありません。
ちなみにグロ全開の描写は2で見られます。
こちらは1以上に鑑賞注意です。後悔します。
手術シーンもアングルとカット割りで、目を背けたくなるような描写はありません。
気になる”排泄”シーンもあるにはありますが、演出としては控えめで、どちらかと言えば、ハイター博士の”狂気”にスポットライトが当てられている印象です。
完成したムカデ人間を自分のペットのように愛撫する様と、そのペットがめでたく排泄できた時の喜びようは、見紛うことまき変態です。
北村昭博の笑えるヤクザ演技
ムカデ人間の先頭を演じる北村昭博の度を過ぎたヤクザ演技が、いいアクセントになっています。
むしろアクセントを超えて、この映画の主役と言ってもいいくらいの存在感を放っています。
洋画ということで、耳が英語を聞き取る体制になっている中、突如として聞こえてくる日本語の罵声。
警察24時などの安っぽい番組で聞こえてくるようなオラついたセリフに、正直吹き出してしまいました。
そして、オラついたと思えば、繋がれた後にウンチをする際、泣きながら謝ったりとギャップ萌えもバッチリの癒し系です。
繋がれた後に懸命に脱出を図る彼の諦めない姿勢に学ぶことも多いはずです…
って言うほど心を打たないですが
実際にムカデ人間は作れるのか
劇中に、「医学的に100%可能」と我らがハイター博士が言うシーンがありますが、果たして本当にムカデ人間を実際に作ることは可能なのでしょうか?
結論から言えば、「NO」…らしいです。
僕は専門家でありませんので、医学的な見地から論理的に結論を出すことをできません。
ネットで調べた情報によると、例え繋ぐことに成功したとしても、敗血症や窒息、呼吸困難、栄養不足などの理由で、その後に生きながらえる確率は恐ろしく低いそうです。
そして人間の口は、排泄物を受け付けるようにはできておらず、万が一入ってしまった場合は肺炎または窒息により、死んでしまうらしいです。
兎にも角にも繋がれてしまえば、肉体的にも精神的にも死ぬしかない状況なので(カツローも自殺します)、良い子の皆さんは決して真似をしないようにしましょう。
まとめ
人を選ぶ映画なのは間違いありません。
生半可な気持ちで見ると大やけどします。
ですが「俺、ムカデ人間見たよ」でネタになってしまうくらいの映画だと思いますので、興味がある方は是非。
ちなみに映像、音楽、カット割り、俳優の演技はどれも高水準です。
余談ですが2は1以上に過激なシーン満載です。
1が可愛く思えてしまうくらいのトンデモ映画です。
どちらも配信サイトでは観られませんので、観る際はお近くのレンタルショップで。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。