あのバランスの悪いFPS「CoD4:MW2」に何故あれほどハマってしまったのか
こんにちは、管理人のかずです。
今回はFPSゲームをしたことがあるなら、一度は聞いたことがあるであろう「コールオブデューティー」シリーズの「mw2(モダン・ウォーフェア2)」について、今更ながら書きたいと思います。
筆者自身、異常とも言えるくらいハマったゲームでもあります。
当時は仕事をしていなかったこともあり、一日10時間以上は遊んでいた記憶があります(おい)。
前作のCoD4がリメイクされたこともあり、mw2も是非リメイクして欲しいと強く願う日々。
とは言え、決してゲームバランスのいいゲームではなかった本作。
それにも関わらず、多くの人が熱狂したゲームでもあります。
発売年である2009年の「世界で最も売れたゲーム」ランキングで、堂々の1位に輝いています(ちなみに売上本数は1186万本)。
なぜ、これほどまでに売れたのか。多くの人々を熱狂させたのか。
それについて、個人的な意見を書きたいと思います。
- バランスブレイカーな数々の強武器
- バランスが悪いゲームほど面白い?
- ニコニコ動画最盛期だった2009年
- コンシューマー機のオンラインゲームが流行り始める
- 近寄りがたいFPSというジャンルの敷居を下げてくれた本作
バランスブレイカーな数々の強武器
そもそも、どのようにバランスが悪いのか。
それはズバリ、あまりに強い武器が多すぎることが挙げられます。
順番に紹介していきます。
グレネードランチャー+デンジャークロース(通称デンクログレラン又はデングレ)
爆発物の即死半径を広げるperk「デンジャークロース」とグレネードランチャーの組み合わせは、このゲームをプレイしたことがある人なら、まず一番に思いつくのではないでしょうか。
あり得ない確殺範囲を誇り、とりあえず敵がいる位置に適当に撃つだけでも、キルが取れてしまいます。
爆発物のダメージを減らすブラストシールド(通称、鉄仮面)もありましたが、焼け石に水だったのを覚えています。
エイム力いらずなため、初心者救済と言えば聞こえはいいですが、あまりに強すぎたため、一人が使うと敵も使い始め、そして仲間も負けじと使い始める…と凄まじい感染力を誇ります。
そして、戦場は爆発物が飛び交う阿鼻叫喚の様相を呈します。
唯一の欠点は2発しか撃てないことですが、それもperk「ワンマンアーミー」(ロードアウト変更時に弾薬が補充される)かスカベンジャー(死体から弾を回収できる)で解決可能と隙のない二段構え。
ちなみに前者はワンマンデンクロ、後者はスカベンデンクロ(又は須賀部電九郎)なんて呼ばれてたりしてました。
熟練者は開始位置からB旗めがけて、迫撃砲のように使ったりと、もうグレランだかなんだか分からない代物になってしまいました。
マラソン+ライトウェイト+コマンドー(通称マラライコマ)
スタミナ無限のマラソンに、移動速度の上がるライトウェイト、そしてナイフのリーチが伸びるコマンドーの組み合わせも非常に強力でした。
コマンドーの範囲が異常に長いため、入り組んだマップで走り回られると手に負えません。
第三者から見るとまるでワープしたかの如き踏み込みを見せるため、「縮地」なんて呼ばれていたりもしました。
ump45+サイレンサー
SMGの癖に全距離3発の威力。
それだけならまだ許せたかもしれませんが、なんとこの武器、サイレンサーをつけても全距離3発という、プログラムミスを疑うレベル。
サイレンサーは発砲音を小さくし、発砲時にミニマップに映らなくする効果がありますが、デメリットとして射程距離が短くなります。
そんなデメリットが全くないとなれば、使わずにはいられません。
こちらの武器も使用者が非常に多かったのを覚えています。
僕も使ってました。
model1887アキンボ
ショットガンとは思えない異常とも言える射程と、アキンボならではの隙間のない弾幕はかなりの脅威でした。
後に修正が入りましたが、それでも強力なバランスブレイカー武器。
ちなみに二つの銃を真上に向けて走るモーションの関係上、カマキリなんて呼称で揶揄されていたり。
M93Rアキンボ
アキンボとは思えない驚異の集弾率と弾幕で、ちょっと離れた距離までなら余裕で食える性能。
とは言え、僕自身はそこまで印象に残ってない武器です。
AA−12
連射可能なショットガン。その連射率が半端なく、室内ならば容赦無く蜂の巣にされます。
闇雲に撃っても倒せてしまうため、やられた側としては何だか納得いかない印象を与えてしまう武器。
プレデターミサイル⇨ハリアー⇨AC130
こちらはキルストリークですが、上級者はこの流れで安定して強力なAC130に繋げられるため(5⇨7⇨13)、結構な確率で上空にこいつが出現していました。
よって我々、新兵はとりあえず、背中にスティンガーを担ぐことを余儀なくされます。
敵が出した際、味方の無線からこの世の終わりかと言わんばかりの声色で「enemy AC130 above!!」と入るのが、またより一層絶望感を煽ります。
その他にも無反動ARであるACRやRangerアキンボ、spas-12、スナイパーのQSなど強烈な武器もありますが、上記武器の前には霞んで見えます。
バランスが悪いゲームほど面白い?
対戦ゲームにとってのゲームバランスは、そのゲームの寿命を決める大切な要素です。
制作側はできる限りゲームバランスのいい調整を施そうとしますが、完璧にバランスのいいゲームというのは、中々存在しません。
しかし、流行ったゲーム、皆が熱狂したゲームが必ずしもバランスのいいゲームではないのも事実です。
格ゲーで言えばあの有名なスーパーストリートファイター2も酷いバランスだったと言われています。
バランスが悪いからこそ試行錯誤の余地が生まれる
…かどうかは分かりませんが、例えば強い武器やキャラクターがいた場合、どうやってそいつを攻略しようか、という流れになります。
mw2で言えば、グレランには接近戦で対抗しようとか、ナイファーがいるなら、射線の通る見通しの良い場所で待ち構えるなど、攻略の楽しみが生まれます。
バランスが悪くても爽快感があれば良い
遊んでて気持ちいいかどうかも重要な要素のうちの一つです。
CoDシリーズは快適な操作性はもちろんのこと、僕がこのゲームで一番爽快だと思うポイントがあります。
それは銃撃がヒットした際のプチプチ音です。
同作がヒットした最大の要因の一つじゃないだろうかと、割と本気で思っていたりします。それくらいあのプチプチ音は気持ちいいです。
キャンペーンにイマイチハマれなかったのもあのプチプチ音がなかったせいだと思っていたりします。
そして、あのプチプチの後に表示される+100の表示(敵を倒した時に得られるポイント)を見た瞬間の気持ち良さは、本シリーズならでは。
とは言え、上級者相手だとそんなプチプチの気持ち良さを感じる前にやられてしまいます。
そこで上記の強武器の数々というわけです。
多少バランスが悪かろうが、手軽に爽快感を味わえるかどうかは、初心者にとっては重要なことだったりします。
また、初心者〜中級者のレベルの人がコア層になるため、このレベル帯の人に楽しいと感じてもらえるかどうかは、割と重要だったりします。
ニコニコ動画最盛期だった2009年
ニコニコ動画のサービス開始が2007年。
いろんなジャンルの動画が配信される中、いわゆるゲーム実況動画がブームになり始めたのがこの時期だろうと記憶しています。
当時は有名プレイヤーに限らず、様々な方が動画配信や生放送を行い、非常に盛り上がっていました。
今では有名なYoutuberである弟者さんも、初めはニコニコ動画で活動されていました。当時から非常に上手く、初めて実況を聞いた時のあの渋い声に驚かされたのを覚えています。
余談ですが、僕はよく加齢た声という方の実況動画を好んで見ていました。
まるで旧日本兵の如き口調と、相手を決して貶さないそのキャラクターが好きでした。
閑話休題。
そんな中で、mw2も例に漏れず、数々の動画が投稿、配信されていました。
動画投稿のために購入した人、動画を見て興味を持って買われた人…そんな方々もたくさんいたのではないでしょうか。
ちなみに僕は、当時のフレンドから勧められて購入しました。
今思えば、フレンドのほとんどがこのゲームをプレイしていたように思えます。
コンシューマー機のオンラインゲームが流行り始める
2005年にxbox360、そして翌年にps3が発売され、今まではパソコンの一部コア層が遊んでいたオンラインゲームが、コンシューマーユーザーの間で流行り始めます。
特にxbox360は、ボイスチャット機能やロビー機能などのオンラインサービス周りが優れていました。筆者自身もフレンド4〜5人で駄弁りながら夜通しゲーム三昧の日々を送っていたのを覚えています。
この頃から、一緒にゲームを遊びたい人々が、次第にオンラインゲームに興味を持ち始めるようになります(僕自身そうでした)。
そんな中、満を持して発売されたのが、mw2でした(時期的には前作CoD4から盛り上がりを見せていましたが)。
近寄りがたいFPSというジャンルの敷居を下げてくれた本作
どちらかと言えば、コアゲーマー向きなイメージのFPSを遊びやすく、とことんカジュアルにしたのが本作。
体力を少なくし、技術介入度の高いアクション要素を極力排除し、運と状況次第で初級者でも上級者を倒せるような仕様は当時、初心者だった僕には嬉しい調整でした。
その他、覚えやすく(良くも悪くも)単純なマップ構造、ワンマッチ10分足らずのお手軽性、そして狙って撃つという分かりやすいゲーム性も手伝って、コアゲーマーからライトゲーマーまで幅広い層に遊ばれるゲームになったのかなと思っています。
上記のような理由により、本作は空前絶後の大ヒットを記録したのかなと勝手に思っています。
良くも悪くも印象に残るmw2。
今遊ぶと、バランスの悪さに耐えられずにコントローラーを投げ出してしまいそうですが、万が一リメイクされるのであれば、またあの酷いバランスで遊んでみたいなーと思ったり思わなったり…
でもやっぱりグレラン辺りに煮えそうなので、最低でもそれだけは修正をお願いします。