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破壊と笑いと痛快な音楽が織りなす、傑作ミュージカル映画「ブルースブラザーズ」の見どころ

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こんにちは、管理人のかずです。

今回はマイベスト映画トップ10に入っている「ブルースブラザーズ」について、見どころ(笑える)シーンを中心に紹介したいと思います。
タイトルからミュージカル映画を連想させますが、その内容は、圧倒的物量の破壊と笑いと軽快な音楽が織りなす、爽快感抜群のエンターテイメント作品となっています。

 

トレイラー


The Blues Brothers (1980) - Everybody Needs Somebody to Love Scene (6/9) | Movieclips

トレイラーではないですが、劇中のコンサートのシーンです。

作品情報

タイトル(原題) ブルースブラザーズ(The Blues Brothers)
公開年 1980
上映時間 133
製作国 アメリ
監督 ジョン・ランディス
脚本 ダン・エイクロイド
ジョン・ランディス
ジャンル コメディ/ミュージカル
主要キャスト ジョン・ベルーシ
ダン・エイクロイド
キャリー・フィッシャー
キャブ・キャロウェイ
配信サイト U-NEXT
プライムビデオ

あらすじ

アメリカの番組「サタデー・ナイト・ライブ」の人気コーナーをベースに映画化。生まれ育った孤児院のピンチを救うために、ブルースブラザーズの二人がかつての仲間を集めてバンドを再結成し、奮闘するミュージカル・コメディ。

 引用:ブルース・ブラザース - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画

見どころシーンの数々

使用済みコンドームが一つ

ジェイクが刑務所から出所する際に、収監時の持ち物を返却されるシーンがあります。
時計やタバコなどの通常の持ち物がある中、使用済みコンドームを刑務官が嫌そうな顔でペンですくい上げるシーンが非常に笑えます。
ジェイクが破天荒な性格というのを示唆する有名なシーンです。
この冒頭の1シーンで、「あ、この映画絶対笑えるわ」と確信しました。

カーライターを投げ捨てるジェイク

出所を出迎えてくれたエルウッドは、あろうことか中古のパトカーで迎えにきていました。
出所したのに再びパトカーに乗ることに、些か不満気味のジェイク。
タバコに火を点けようとカーライターを使いますが、壊れているのかうまく点きません。
イライラしたジェイクは、それをなんの悪びれもなく、窓の外に投げ捨ててしまいます。

僕がこの映画が紛れもなく笑える映画だと確信したシーン。
行動自体はそう笑えるものでもないですが、仮にも友人の車の備品を平気で投げ捨ててしまう破天荒ぶりと、それを気にも留めないエルウッドの絵面が非常に笑えます。

有名なショッピングセンターでのカーチェイス

youtubeにも上がっている超有名なカーチェイスシーン。
CGなど存在しなかった時代、廃墟と化したショッピングセンターに大量の物を設置し、それを実際に車で派手に壊しまくるという、なんともダイナミックでアメリカ的な撮影方法に思わず笑ってしまいます。

パトカーに追われたエルウッドがジェイクに「駐車場から早く出ろ!」と言われ「駐車場から出たいだって?オーケー」と答えながら、お店の壁をぶち破ってモール内に逃げ込むシーンは、最初見たときはあまりの展開に思わず吹き出してしまいました。
軽快なBGM「Can't Turn You Loose」が更に笑いを誘います。

追いかける警察も冷静な顔をしながらモール内を爆走し、物を破壊しまくる絵面もなんとも言えずシュールで笑えます。
また逃走中の二人も、派手にものをぶち壊しながら冷静にお店の感想を語るところがこれまたジワジワとくるんですよ。

エルウッド「Baby Cloth(ベビー用品店だ)」

ジェイク「This place has got everything(なんでもありだな)」

ロードショー版ではカットされている車庫入れのシーン

「Peter Gunn Theme 1980」が流れる中、夜の街を軽快に走り、狭っ苦しい車庫に車を入れるシーンがもう最高です。
何が最高なのか?自分でも分かりません。
あまりに狭いのでドアが開けられず、窓を開けてそこから無理やり出るシーンもなぜかかっこよく見えてしまう不思議。
環境に適応したエルウッドの無駄のない動きが、そう思わせてるのか…かどうかはよく分かりませんが、とにか理屈抜きでお気に入りのシーンの一つです。

個人的にこの曲は、夜の街を走るときにはうってつけの曲です。

エルウッドのアパートの階段で死んだように眠るサム

エルウッドのアパート階段にて死んだように固まっているサム。
毎日の日課とばかりに「ハイ、サム」と挨拶をするエルウッド。
しかし、返事は屍の如く帰ってきません。
明くる朝、エルウッドを捕まえに訪ねてきた警察署長が挨拶をしますが、ここでも死んだように反応はありません。
合計で5秒にも満たないシーンですが、何故かサムの名前を知っている警察署長と、相変わらず無反応のサムが妙に笑えます。

針金でトーストを焼くかっこよさ

狭っ苦しいアパートにて、熱した針金でトーストを焼くエルウッド。
おおよそトーストを焼くことしかできないであろう”針金トースター”に、圧倒的な機能美を感じずにはいられません。
そこには人を斬ることにのみ特化した刀、効率よく標的を打ち抜くことのみを考えられた銃と同じ機能美を感じずにはいられません。
何かに特化して無駄を削ぎ落とした物は、それ自体が非常に美しく見えます。

また、このシーンはエルウッドが無類のトースト好きであることを示唆する重要なシーンでもあります。
慣れた手つきで針金トースターを使いこなすエルウッドもまたかっこいい。
もはや理屈ではないのかもしれません。

スーツの内ポケットから食パンが出てくるシュールさ

かっこいい。もうここまでくると何でもカッコよく見えます(重症)。
楽器屋にて(何故か)売られていたトースターを見つけたエルウッドは、自前の食パンを焼こうとスーツの内ポケットから食パンを取り出します。
もうどこからつっこんでいいのか分かりませんが、これもまたかっこいいのです。

「何でスーツの内ポケットに食パンが入ってんだよw」

なんて無粋なツッコミはやめましょう。
エルウッドはそういう男なのです。

自宅を破壊されても普通のテンションで仕事に行く

アパートで一夜を明かしたブルースブラザーズ。
そこに昨夜の暴走運転の捜査に来た警察が踏み込んできます。
ドアを開けあわや逮捕か、と思われた瞬間、謎の女のロケットランチャーで、文字通りアパートは粉々に破壊されてしまいます。
何が何やら視聴者はおろか、警察すらも意味がわからない超展開。
そんな中、瓦礫の山と化したアパートから出てきたエルウッドは一言…

「時間だ。仕事に行こう」

もうこの展開にも慣れてきたかもしれません。
そう、これもまたかっこいいのです。
自分のアパートが木っ端微塵になった後に、上記のセリフです。
不感症どころの騒ぎではありません。
孤児院救済の神のミッションを与えられたエルウッドにとって、自分の住居が消し飛ぶことなど些細なことなのです。分かりませんが。

ビンを投げられても感謝は忘れない

成り行きとノリで、とある酒場で曲を披露することになったジェイク達。
予定の曲を演奏するも、その土地の人々の趣向に合わず、ブーイングの嵐と共に、数々のビール瓶が投げ込まれます。
焦った一行は曲の編成を急遽変更することに。
それが功を奏し、客に大ウケします。
しかし、テンションの上がった観客のビールビン攻撃は止まらず、歓声とともに次々と放り込まれます。

演奏終了後、割れたビール瓶の中身を浴びたエルウッドはしかし、何食わぬ顔で一言

「Thank  you」

もうかっこいいの一言に尽きます。

息をするように盗みを働くエルウッド

物語中盤、立ち寄ったガソリンスタンドにて、息をするかのように物を盗むエルウッド。
もう理屈はいりません。これすらもカッコよく見えてしまいます(重症)。

女との約束などブッチしてしまえ

ガソリンスタンドでたまたま会った女を口説くエルウッド。
演奏が終わったら、近くのモーテルでワンナイトラブに洒落込もうという魂胆です。
女もまんざらではない様子。

しかし、エルウッドは演奏後、孤児院の救済金を届ける”神のミッション”を遂行するため、そんな約束などほっぽらかしてしまいます。

男として、やると決めたことは例え死んでもやるのが、男としての誇りであり、矜恃でもあります。
女との一夜限りの恋など、天秤にかけるべくもありません。
スタイリッシュに女を振り回すエルウッド。
そう、もうおわかりのことでしょう。

これもまたかっこいいのです。

そもそも、遅くなるのは分かりきっているので約束すんなって話でもありますが。

カーチェイス中でもヘッドライト点灯は忘れない

物語終盤、警察との壮絶なカーチェイスを繰り広げることになります。
必死に逃げる中、ほんの少し暗い高架下に入ったエルウッドは、律儀にもヘッドライトを点灯させます。
通行人などどこ吹く風の暴走運転をしていた輩とは思えない行動に、思わずギャップ萌えを禁じ得ません。

そう、これもまたかっこry

ナチとの壮絶なカーチェイスの結末

警察だけでなく、いちゃもんをつけたナチにまで追いかけ回されるジェイク達。
最後は建設途中の高速道路を利用して、ナチの車を巻くことに成功します。
地上数百メートルはあろう高さから落下中、死の予感がした部下が唐突に同席していたリーダーに愛の告白をします。

I always loved you.

過去形なのがまた笑えます。

この時の惚けた面のナチスのリーダーは必見です。

珠玉の名曲たち

”ブルース”ブラザーズとある通り、物語の随所にてミュージカルが展開されます。

中でも僕のお気に入りは、物語終盤、満席のステージ上でお披露目される「Everybody needs to somebody to love」です。

曲前の、エルウッドが早口でまくしたてる観客への感謝の言葉がすごくかっこいいです。
そして何より、曲の内容が単純すぎて、しかし単純であるがゆえに心に強く響きます。

みんな愛する誰かが必要なんだ。それなみんな一緒なんだ。

役目を終えたブルースモビール

あれだけむちゃくちゃな運転をしたにも関わらず、死傷者はゼロ。
そして車の故障もなし。
これは奇跡でも何でもなく、孤児院救済という、聖なるミッションを与えられているからこそなのです。
神のご加護の前に、死人など出るはずもありません。

しかし、役所に着いた瞬間、神のミッションは終わりを告げ、神通力が切れてしまいます。
その結果、車は突然大破。
神のミッションを全うしたブルースモビールを寂しげに見つめるエルウッド。
そんなエルウッドを役所に促すジェイク。

突然の悲しい別れが訪れたとしても、男にはやらねばならぬことがあるのです。
悲しんでいる暇はありません。

やはりここもかっこいいのです(結局それ)。

まとめ

箇条書き気味に、この映画の面白かったところを挙げてみました。
人によって面白いと感じるところは様々でしょうし、それこそこの映画が肌に合わない人もいらっしゃると思います。
それでも、僕はこの映画を自信を持って人にオススメしたいです。

珠玉の名曲、くすりと笑える演出の数々、ブルースブラザーズのかっこよさ、そして圧倒的ボリュームの”大量破壊”が織りなす、これぞアメリカと言わんばかりのダイナミックな演出を是非、味わってほしいと思います。

この映画を勧めてくれた友人には、感謝の言葉しかありません。

ここまで読んでいただきありがとうございました。